管理者 2025.01.14
東洋医学では“視て診る”診察(視診)の中で、「舌診」も重要な観察項目のひとつとされています。
舌を出すことに抵抗がある方や、「舌で何がわかるの?」といったご質問もいただくため、 今回は【舌診】についてご紹介したいと思います。
まず、舌診を大切にしている理由は、舌が全身の状態を反映しているとされているからです。
口の中の粘膜は食べ物などで切れたとしてもすぐに治った経験をされた方は多いと思います。
このような特徴から、舌の変化には意味があると考えられています。
舌の変化が意味するとされること
1.口の中の粘膜は再生の速度が速い
わずかな全身状態の変化も現れやすい可能性がある
2.舌は粘膜で覆われ、血管がたくさん通っている
血流や体内の水分バランスに変化があると、舌にも現れることがある
3.舌粘膜は血液が運ぶ栄養や血行状態の影響を受けやすい
栄養状態や血流により再生速度が変化することも
舌の上にある白っぽい苔の変化が意味するところ
1.舌苔は胃腸などの消化器の状態が乱れると長くなったり、量が増えたり、一部剥がれたりすることがある
消化の状態を示唆するサインとされます
2.舌苔の内部には細菌が定着している
体内の熱バランスや口腔内の乾燥などによって変化すると言われています
このように、舌苔の色や量は全身状態との関連があると考えられています。
また、東洋医学の視点だけでなく、現代医学の観点からも舌に関する変化が知られています。
たとえば栄養状態の変化によるサインとして、【貧血】は舌に症状が出る場合があります。
もっとも一般的な貧血とされる【鉄欠乏性貧血】では…
粘膜症状の一つとして、「舌炎」と呼ばれる状態が報告されています。
舌の前1/3の舌乳頭が委縮し、赤くなり、痛みを伴う場合があります。
ビタミンB12や葉酸などビタミンB群が不足する【巨赤芽球性貧血】では…
「Hunter舌炎」と呼ばれる状態が知られており、食べ物を摂ったときに舌がしみたり痛みを感じたりすることもあります。
舌が真っ赤になり、乳頭の委縮が見られることが特徴です。
こうした変化は舌だけにとどまらず、胃腸などの粘膜にも影響が及ぶとされており、
消化吸収の働きが低下する可能性もあると考えられています。
また、舌も筋肉なので、舌を口から出せるっていうことも大切なのです。
カラダが弱くなると口の筋肉も弱くなって、口から舌を出せない方も見てきました。
一番理想は小さなお子さんの【舌】

キレイな薄赤い色の舌、うっすら白い苔

長男のある日、なんか汚いですよね。
案の定、この後体調崩しました。
何かお役に立てたら嬉しいです!
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2022.05.11
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